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2001.4.28〜2003.8.31

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2001/10/31(Wed)
 現場調査から戻る途中、車の窓から丸い月がくっきりあざやかに見えた。程良く焼けた卵焼きのような月が浮かんでいる。そういえば今日は旧暦の十五夜だった。今月は十五夜ではじまり十五夜で終わる。満月は明日。5時過ぎであそこまではっきり見えるとは、よっぽど暮れが早くなったんだな。明日から11月。あの日からついに1年がたつのか。早いのか遅いのか。

 ハロウィーンか。そんなものもあったな。
2001/10/30(Tue)
 近くの通りに広東料理屋が明日オープンするらしい。そういえば以前通りかかったとき、店の中で何人かが広東語で話していた。名前は「香港屋」。気になったが、そのときはたぶん行くことはないだろうなと思った。通りには食べ物屋がたくさんあるがほとんど行ったことはない。夏からは外食自体ほとんどしなくなり、月に一度か二度、遠くの松屋に行くぐらいになった。そう思えばどこかもったいない気もする。とはいえ、明日も昼はパン。また心配されそうな気がする。給料が入っても落ち着くのは早くても来月末。早く歯医者に行かなくては。
2001/10/29(Mon)
 後ろから声をかけられた。誰かと思ったら読売新聞の集金人だった。「あれから落ち着きましたか? まだですか?」と聞いてくる。「来月になればなんとか」「そのうちまた新聞とってくださいよ」これから余裕ができてもとることはないだろうな。まだ覚えていたのか。支払いでいろいろ迷惑かけたから当然か。
2001/10/28(Sun)
 寝直して目が覚めると雨が降っていた。雨は本当にいやだ。雨の中を歩くのはいやではないのに。やんだ隙をねらって買い物に行った。部屋に戻るとまた強くなった。明日はまた暑くなるだろうか。
2001/10/27(Sat)
 ふと思い立ち、いろいろと整理している。まずは形からというわけではないが、まずは環境から。そういえばここへ来て1年と1か月がたつ。
2001/10/26(Fri)
 どうもなにかに一所懸命な人を見ると勝てないなと思ってしまう。それどころか気持ち悪がっているときすらある。自意識過剰といってしまえばそれまでだが、そこで考え込んでしまった。頭に漬け物石でものせられた気分だ。
2001/10/25(Thu)
 帰りの列車が止まった。線路に不審物が見つかったとのこと。不審物とはあの「白い粉」らしい。ついにここまで来たか。少し前まで白い粉といえば、シャブだったというのに(自分の中では)。それにしても最初に考えた人はうまいことを思いついたものだ。今のような事態になることを見越して、先月の事件を起こしたならすごいのだが。悠長に感心している場合でもない。
2001/10/24(Wed)
 今の職場ではなく、派遣元の会社。あの社長のことだからある意味しかたないのかもしれないが、謎が多すぎる。連絡系統の欠如。結局誰かが問いつめなければわからない。伝聞情報が錯綜している。いつの間にか代表者も替わっていた。事務や経理担当と当初思われた、新しく入った女の人の存在理由に疑問。不明なことが多すぎるので、今の職場にいる関係者で申し合わせをした。従業員の誰も事務所の正確な場所を知らないとはこれいかに。
2001/10/23(Tue)
 実家からりんごとジャガイモ、そばが送られてきた。これで少しはましな食生活が送れるだろう。りんごがでかい。この辺で売っているものの1.5〜2倍の大きさだ。そういう品種なのか。とりあえず「ふじ」ではないことは確かだ。さすが地物。届いてすぐ母親に別の礼も言うために電話した。親戚からの申し出という奇妙な話を耳にする。今言われても。半年前なら応じたかもしれないが。
2001/10/22(Mon)
 社長が来た。予想通り特に進展なし。他にもいろいろあるが、給料日がさらに一日ずれるのは痛い。そのあと最後の望みを確かめにいく。予想以上の進展が見られた気もするが、かなり微妙。なるべく気を緩めないようにする。ひとまず、ありがたい。
2001/10/21(Sun)
 いつも次の号が出る頃になってようやくアフタヌーンを立ち読みしている。今回の『茄子』。自分もかなり質素な暮らしをしているが、それなりに暮らせているのにどうして満足できないんだろうな。わざわざ先のことを考えて不安になっている。30すぎてからが心配だといったら、でもまだ25でしょと言われてしまった。先のことが見通せたらいいのにな。本当にすべてがわかったらおもしろくないのか。某マンガのように他人の死が見えるというのもいやだ。とりあえず中途半端だけはやめよう。
2001/10/20(Sat)
 やはり決断を先延ばしにするのはいかんなと思う今日この頃。にじみ出る膿の対応に追われている。あとで気づいたり悩んだりする日々。
 ひさしぶりに松屋に行った。今度はチキンカレー。そうきたか。鍋横に松屋ができるらしい。今までよりかなり近くなるが、そこには行かないだろうな。

 やっと気づいた。日記の日付がずっと2000年のままだった。なんで今まで気がつかなかったんだ。どうした自分。
2001/10/19(Fri)
 結婚する夢を見た。なんとなくつきあい始めたらいつの間にかそんな話になっていた。相手はめちゃくちゃその気で触れ回っている。そこからまき起こる珍騒動。なんじゃそりゃ。なぜにそんな夢を見たのだろう。
 アパートの郵便受けに、名刺が貼り付けてあった。「☆商事代表 ☆ ○×」(念のために伏せ字)とある。新しい人が入ったのだろうか。それとも住人が興した事業でのビジネスネームというやつか。どちらにしてもうさんくさいことは否めない。それにこの築ウン十年の木造アパートに住んでいるのは自分の他に、電話では猫なで声のおっさん(深夜でも声がでかい)、日雇労働者か現場作業員っぽいおっさんふたり、興信所らしきところに勤める男、それと年金生活者? のじいさんといった面々である。
2001/10/18(Thu)
 もう何年も前から懸案となっていることがある。それさえ決まればあとはひたすら攻めるのみなのだが、ちっとも現実的な見通しが立たない。本当はわかっていても認めたくないだけなのかもしれない。だが認めたら解決できるというものでもない。よけいなことを考えるなということか。つべこべ言わずに今できること、やりたいことをやれということか。いつまでもこんなことをいっているわけにもいかない。

 それにしても、職場のコンピュータはすごいことになっている。
2001/10/17(Wed)
 今さらながら睡眠と歯の、人生を左右するほどの重要性を見直している。
2001/10/16(Tue)
 今日は自分の部屋から直接に埋設物調査(役所などへの図面とり)へ向かう日なので、いつもより遅くまで寝ていた。電話が鳴った。いつもの警戒心から出ずにすませたが、考えてみればこんな時間に電話をかけてくるのは親ぐらいのものだ。念のために実家に電話をかける。父親が出て「おじちゃんが亡くなった」と言った。はい? すぐには理解できなかった。どうやら本家の伯父が亡くなったらしい。実家の隣に住む父親の兄である。60代前半か半ばぐらいのはずだ。詳細はあとで電話するがこっちに来れないだろうから、あとで電報かはがきを送ってほしいと言う。さすがに送らないとまずいだろうな。そうか死んじゃったのか。もうそういう時期なのか。そういえば本家って娘さんも亡くなっているから、もうおばちゃんしかいないよ。

 今さらこんなこと書くのもなんだが、自衛隊送るだけが能ではないだろうに。こんなときでも権力争いしている国会って一体。彼らにとってはテロ対策より議席の方が重要なのか。そうだろうな。
2001/10/15(Mon)
 自分の志向と素質がぴったり合っているらしい。やはりそれしかないのか。まあなんにせよ結局のところ這い上がっていくしかない。その方がおもしろいと言えないこともないが、今はそれを楽しむほどの余裕はない。ゆとりが必要だ。なんとか安定させて style の確立に努めよう。
2001/10/14(Sun)
 今でこそ少しは世慣れてきてちょっとはまともになったかなと思う自分だが、以前は年を追うごとに堕落していくような気がしていた。なにしろ小4で人生の意味を考察し、小6になると今まで学んだことの体系化に努めようと考えていた。小2のときはクイズやパズル、世界中のこわい話を愛読し、小5までは江戸川乱歩を愛読していた。今から考えればまじめというより馬鹿だ。力をつぎこむ方向がまちがっている。その割には全校的に「いつも笑っている」というレッテルを貼られていた。世間知らずで何かを勘違いしたまま、ここまで来たような気がする。
2001/10/13(Sat)
 ものがあふれているといわれる時代だからこそ、「ものを捨てる技術」というやつがはやったと思う。だが自分にはそれより「つかまえておく技術」がいる。まあそれができれば苦労はしない。やはり自分で身につけるしかないか。最近安易な発想ばかりだ。進歩がないな。
2001/10/12(Fri)
 電車の中、小学校低学年と中学一年の兄弟。兄はじっとプリントを見つめている。

 弟:(兄のプリントをのぞき込んで)「歴史ってなに?」
 兄:(少し考えてから)「昔のこと」
 弟:「ふーん、将来じゃないんだ。その反対?」

 何気ない答えだが深いような気がした。弟はメンコのようなものをもてあそび、途中ランドセルをしょった女の子が乗り込んできた。弟と一緒に、太めの兄の顔にいたずらをはじめる。「なに見てるの? ふーん中1のテスト」「テストあるんだったら勉強すればいいのに」「おうちで勉強すればいいのに」女の子はそんなことを言いながら兄の顔をこねくりまわしている。なんだかなあ。
2001/10/11(Thu)
 夢を見た。めずらしく途中でうち切った。いつもの通りありそうであり得ない内容だったが、あれはもう見たくない。小学校での生活が粘土色の色彩で繰り広げられる。後半の自分が追いつめられていく過程に思うところがありすぎる。まあその夢のおかげで早く起きられたことは事実なのだが。
2001/10/10(Wed)
 なんとかなったが、いっぱいいっぱい。収支見込みを再検討。他に難題が起こらないことを祈るのみ。そればかり考えている。不安ばかり大きくしてもしかたがないが。
2001/10/9(Tue)
 アパートに戻ると計算外の事態が判明したのでひたすら金の計算をしていた。やはり甘かったか。今度こそ。本当に鍛えられる。自分が知らなすぎるだけか。しかしどうする。なんとか聞き入れてもらわなくては。あれは大丈夫か。
2001/10/8(Mon)
 パソコンに向かっていると、今のうちに買い物を済ませておきたい気分になってしかたがなかったので外に出てみた。雨がぱらついていた。なるほど、そういうことか。雨を避けられたのはいいが、テンションが下がってしかたがない。敏感なのも困りものだ。そういえばついに始まってしまったな、空爆。ちょうど眠りに入った頃だった。アメリカにとっちゃ「大事の前の小事」なんだろうな。麻痺したくないな。
2001/10/6(Sat)
 なんだかんだ言っても身の丈が重要なんだなと思うこの頃。自分ができることを確実にやり、心に忠実に追い求めていく。書いていてはずかしくなるが、頭がぼーっとしているのであまり気にしない。
2001/10/4(Thu)
 相変わらず社長には連絡がつかない。このまま残金が入らないと仮定して計算してみる。思ったよりは早い。もちろん本当は遅すぎる。今年はかなり厳しいが、来年の1月からなら延滞をせずにすみ余剰も出るようになる。迷走が払った代償は大きいが、他にも少しだけ見えてきた。少しだけ気が楽になりほのかな解放感につつまれる。これからが正念場。阪神は粘っている。
2001/10/3(Wed)
 明日の天気予報を聞くような感覚で次の日のバイオリズムをよく見ている。ソフトによると生まれてから今日で9258日になるらしい。まだ10000日になっていなかったのか。案外長いものだな。10000日に達するのは2年後の10月15日。その頃には月々の返済も軽くなっていてかなりの余裕ができているはずだ。相変わらず同じことを言っているということがないように、今のうちから絞り込んでおかなくては。すぐに動けるように。いつも思っている。
2001/10/2(Tue)
 駅のホームで電車を待っていると、非常に個性的な動きの青年が腕を押さえられて降りてきた。犬のようなうなり声も聞こえる。素人目にはてんかんのように見えるが、ただただその予想のつかない動きに圧倒されてしまった。今まで話を聞いてもぴんとこなかったが、やっとわかった。確かにこれは大変だ。すごいよ。
 乗り換えの電車に乗り込むと女の子たちが何か話していて、ごく普通の関西弁を聞く機会に恵まれた。やっとアフタヌーンに連載されている『神戸在住』が十分に楽しめる。今までは微妙な雰囲気がつかめなかった。昨日はフランス語でさっぱりわからなかったが、聞いているだけで気持ちがよかった。発音はめんどくさいが、フランス語を習いたくなってしまった。
 雑踏の中を目的地へ向かっていると、女の人がサングラスをはずし喜びにあふれたとびきりの笑顔で向かってきた。あんなにすばらしい笑顔はひさしぶりだ。笑顔の対象に少しだけ嫉妬した。途中でふと思う。いつも自分は見ているだけだと。

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