神田川生活

Love for all, learning from all.

2004.8.1〜2006.4.7

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あざなときづな

 昨日は読みかけの本の続きを読むつもりがあることに熱中してしまい、自分でもあきれるくらいの集中力を発揮してしまった。今まで本名とは別に使っていた名前にどうも字面の収まりの悪さを感じていたので、それをなんとかしようとしたのだった。途中でむだな努力とあきらめ、字だらけになった紙に向かって新しい名前を考えることに心血を注いだ。他にやることあるのに何をしているのだと思いながらも、丸一日掛けてようやく「これなら」と思えるものができた。これで心おきなく他のことができるとほっとしている。

 ほっとしていろいろ用事を済ませたあと、実家から電話がかかってきた。「そろそろ帰ってこない?」と母親から。たまに帰りたくなることはあるが、父親の酒癖の悪さにはほとほと嫌気が差しているし帰っても場所も仕事もない。土地に左右されない仕事を模索中ではあるが、近況を聞きつつ連絡を全然取っていないことを申し訳なく思う。話に出てきた度重なる弟の出奔も父親のことを考えればしかたないような気もしてくる。とはいえそろそろ自立しないと後々大変になるのは目に見えているが、本人が何を考えているのか誰にもわからないのでやりたいようにやらせておくしかないのか。

2005.10.30

辟易

 NTTで竣工処理の期限を短縮し完了日を厳密に守るよう通知が来てからというもの、今までさんざん遅いと責められ続けた職場が属する元請グループだが、今まで優秀な成績を叩き出していた同業他社はことごとくずるをしていたことが発覚したそうな。一社だけ馬鹿正直にやっていたために他から責められたというなんとも笑えない話らしい。次回のデータから「本当の」数値になるようで、今までまじめにやっていた分ビリからトップに躍り出るんじゃないのと他の人が言っていた。それはいいのだがこれ以上発注の営業日は短縮しないでほしいものだ。多くは言わないが。

 どうも今週は具合が悪くて一刻も早く帰りたかった。今日こそは、と近い仕事をすべて終わらせて有無を言わせず定時で上がった。風邪ひきの同僚Mも指摘していたが、体調を崩しているときにたばこの煙はこたえる。まあそれだけではないが、やっと今月も終わりそうだ。

2005.10.28

過剰なまでに

 あえて書かなくてもいいかとは思ったが、昨日届いた無手無冠の「ダバダ火振」は期待を裏切らず、計画通りに進んでくれそうな感じ。まあ何にせよ自分は下位のエネルギーにしばられすぎだ。

2005.10.23

考えろ考えろ

 そういえば「自分の読んだことのない小説が読みたい。そんな気持ちで書きました」とのコメントに惹かれて、今まで気になってはいたものの手を出すには至らなかった伊坂幸太郎の新作を読み始めている。その名は『魔王』。期待せずに読み始めたがすぐにその認識を改めることになった。各所で大プッシュされるのもわかる気がする。明らかに昨今の世情と絡めつつ、ある特殊能力に気づいた兄とその弟が主人公なのだが、兄の考え方がかなりつぼにはまった。自分はここまで理屈ぽくはないし、調べてみたら「つぼにはまる」の意味を誤解していたようだが、かなり脳を刺激され先を読むのが楽しみになっている。

2005.10.23

必要にして十分

 今まで漫然と選択を行ってきた人でも、もしひとつだけしか選ぶことができず、選んだものが後々多大な影響を与えると知ったならば真剣に考えるようになるだろう。さんざん期待をかけ熱に浮かされたことでも、我に返ると何がよかったのかわからないとはありがちな話だ。一方でどんな状況でもいいものはいいと言えるものもあり、ごく身近なところに求めていたものが見つかることもある。結局何がしたかったのか、とあとから首をひねりたくなる土日だったが、不安定ながらもひとまずすっきりしたので良しとする。

2005.10.23

たまには

 今朝タイムカードの交換がてら時間を見て少し驚いた。もうだめ、と早く帰った昨日を除いてはことごとく3時間以上残業し、多いときには6時間だ。それで土曜も出たりすればそりゃ追い詰められもするだろう。それくらいたいしたことないという人もいるだろうし、時間をかければいいというものでもない。むだを抑えて手際よく効率よく。まあそれでおさまらないことも世の中には多々あるのだがそれはおいておく。

2005.10.21

ふと周りを見渡すと

 気がつけば10月も半ばを過ぎた。この分だと11月もあっという間なのか。最近世間で何か起こっているのかよくわからない。必要な情報は入ってくるから困りはしないが、なんとなく浦島太郎のような気分になってくる。

2005.10.19

流れよわが涙

 今日はさすがにきつかった。自分で不安を作り出して追い込んでいるのだから世話がない。部屋に戻ってやっと落ち着いた。一連のシナリオを見るとよっぽど辞めたいのか、疲れがたまっているだけなのか。どちらにしても明日の展開次第。必要なものはわかったが、もう少し建設的な方向へ考えを持っていきたいところ。

 大家が来て明日鍵を取り替えると言ってきた。かなり前に鍵をなくしたので何かあるといけないからということらしい。なくしてからというもの何度となく気をつけるように言われてきた。夜中に誰も入れないでと強く念を押されたが、入居間もない頃後輩を入れた以外はそもそも人を入れたことがない。それを言うと何倍にもなって返ってきた。以前何か大変なことがあったらしい。ともかくおかげで考えがそれたのでありがたい。

2005.10.16

雨降りの夜

 以前ワインはもういいよと書いた自分だが、結局買い置きしていたハンガリーの猛る赤、2000年の「EGRI BIKAVER」を飲んでいる。相変わらずうまい。体調がいいわけでもないのにどんどん減ってゆく。飲まずにいられないだけなのかもしれず、実際にはかなり酔いが回っていることだろう。職場の人たちはそろそろ限界という感じ。それでも我が道を行くというか我関せずという人もいる。どんなに言い聞かせようと体や感覚は正直だ。

2005.10.15

ささやかな贈り物

 昨日は講習のあと学科試験があり、確かな手応えを感じながら解いていた。マークシート方式で択一問題だったからか、寝ていたわりにはよく覚えていたと思う。高校のとき学校でさんざんやったからかもしれない。終了後、同僚Mは前日呼び出されたので今日はパスということで、同じようにひとり職場に戻るという別の会社の人の車に乗せてもらった。たまった仕事を片づけるが、だるくて頭があまり働かない。心の中でかなり闘っていた。

 今日は最終日ということで実技があった。硫化水素濃度測定、酸素濃度測定、救命手当をいくつかのグループに分かれて教えを受け、実技試験に備える。救命手当は時間の関係で人工呼吸のみ。硫化水素濃度測定では手順をひとつ間違え、人工呼吸ではペースが速いと指摘を受けるがなんとかなった。基本的にほとんどの人が合格し、もし不合格だったら伝説になるともっぱらの噂だ。昼過ぎに終わったのでかなりゆっくりしてから職場に向かう。天気が良くてひさしぶりにのびのびできた。電車の中で突然外の風景に感動して泣きそうになってしまった。明日も仕事だ。

2005.10.14

公明党と信濃町

 昨日はかなり仕事辞めたくなっていたところへ、メタルのチーフがついに入院するため今まで光を手伝ってくれていた強力な助っ人がメタル―銅線を使用した普通の電話回線を指す―に戻るということを聞かされてさらに気分が重くなったり、結局最後まで残ってしまい帰ったのが終電だったりした。必要に迫られてやっているわけだが、どうもこのところ遅くまでいるのが癖になってしまった。それはともかくメタルに戻らずともメタルのめんどくさい図面が回ってくる助っ人の人が、話をまだ聞かされていないのはいかがなものか。同僚Mはなんで光は遅くまで残業しているのに、定時に帰っているメタルの人たちに返さなければいけないのと強く抗議していた。

 今日から3日間酸欠講習がある。てっきり自分は出なくていいと思っていたせいなのか、受講番号が0003・0004・0058と自分だけ離れていて、やっぱりついでなんじゃないかと勘ぐってしまった。この講習会に出るために遅くまで仕事をしていたわけだが、残されたH氏はさぞかし大変だろう。

 酸欠講習は正式には酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習会といい、土木・建築・化学工業・食品製造業などの現場で働く人にとっては必須とも言える資格だが、自分の場合現場に出てマンホールなどの中で作業することはまずあり得ない。いらないと思っていたが、実際に聞いてみると安全管理上の基礎知識としては役に立つかもしれないなという気になっていた。なにせ何かのはずみで無酸素状態となれば一息が命取りとなりうる。

 とはいえとにかく眠く、水が甘かった。ある意味酸欠状態だよ。まあ普段はまずあり得ない時間に帰ることができて、タイミング良く宅配便の受け取りもあったのでちょうどよかった。

 タイトルについては店で並んで待っている間、同僚Mの「ここって降りた瞬間から思ったんだけど変な街だよね。信濃町ってなんかあったっけ」という疑問に「公明党!」と即答してしまったことによる。実際はどうか知らないが、朝っぱらから公明党の人が演説しているし、書店では外のディスプレイが池田大作一色だし、駅のホームには創価学会関連の大きなパネル広告が。ともあれ会場近くに食うところなさ過ぎ。探し方が悪いのかもしれないが、今回は自分も会場を考えて持参していない。3人で明日の昼どうしようとホームで頭を抱えてしまった。同じ職場から参加した別の会社の3人組はあきらめてコンビニですませたそうな。

2005.10.12

くり返すアホ

 今日で終わりといいながら誘惑に負けて、以前近所のスーパーでかなり安く買ったシチリアの白ワインを控えめに消費している。数時間後に起きて出勤なので、念を入れて飲むことにした。まあ実際に念が入ったのかどうかは知らないし、そこまでして飲むこともないんじゃないかと我ながら思う。「あんたバカ?」って感じだ。現時点での結果。むだに頭が冴えたあと涙腺が刺激され精神的に落ちた。確かに「悪いものが放出され」とは願ったが、さすがにきつい。とりあえず「さすが自分」とか「ありがとうございます」と思い、本職の人よりはましなどと失礼なことを思いつつここを更新する。それどころではないはずだが、ただ単に酔いとそろそろ体調が維持できる限界だからなんじゃないかという説もあり。

2005.10.11

酒は血の一滴というが

 なんだかんだと金土日と夜中に本を読みながら以前買ったワインを飲んでいる。近頃では一頃のワイン探求熱もさめ、基本ルールとお気に入りに落ち着いている。土曜日にはそろそろ焼酎に移行しようかと思っていたところに「ダバダ火振」なる栗焼酎の存在を知り、早速検索して勢いで注文してしまった。

 かつては家で酒を飲むなんてと思っていた自分だが、もはや否定できないところまで来ている。昔は布団の中でポテトチップスを食べながら本を読むのが楽しみだったが、それが酒に置き換わったのだろうと推測している。どっちもどっちだが。個人的には酒というと大学の寮時代の記憶から日本酒を連想してしまうが、卒業後日本酒はほとんど飲んでいないしあまり飲む気もない。寮時代の先輩と会ったときぐらいだ。ありがたいことにいい酒しか飲んでこなかったにもかかわらず、苦手意識が残るのはたぶん合っていないんだろう。日本酒に関しては飲みやすい飲みにくいという評価基準でしかいまだに判断できない。

 空気に触れさせることでワインを目覚めさせまろやかにするという「デキャンティングポアラー」なるものを装着してワインをそそぐたびに、ワインが脈打つ血液のように感じられ、意味は全然違うだろうが確かにイエスの血なんだろうと思う。ともあれ酒に関してはうんちくを傾けるよりも楽しく飲むのが一番。自分はむだに考えすぎる。最近は特に。

追記:ちなみに今回のワインはグレイスワイン(中央葡萄酒株式会社)の「ヴィンテージマスカットベリーA」2004、勝沼産。他の人はどうか知らないがこれはうまい。これなら世界に伍すると言えるだろう。日本でのワインの価格帯から行くと家計にも優しい。基本的に有名なワインや高いワインを飲んでいないので比べることはできないが、いつもうまいなあと思って飲んでいる。以前別の会社で今年のヴィンテージのワインを買って飲んだ。技術や品種の差なのかもしれないし、若すぎたのかもしれないが、ああこれがかつて「ブドウジュース」と揶揄された味かと勝手に判断して逆に感心してしまった。まあかく言う自分もいつだったか新宿小田急の地下で、かのロバート・パーカーがアジアで初めてポイントをつけたワインがある、ということでグレイスワインの名を知っただけなのだが。

さらに追記:削除はしないが朝起きてみるとやはりこっぱずかしい。いろいろ気がついたこともあり、一段落したのでワインは当分お休みだな。

2005.10.10

潜龍用うるなかれ

 雑誌を読みながら生活の基本線を再構築する。買ったものはじっくりいろいろ考えながら読むことが多い。そんなわけで中にはなかなか読み終わらない本もある。回り道しすぎるのだが、人生でも回り道しすぎて元の道に戻れなくなったような気がしないでもない。あそこで断らなければとか、あそこで方向転換しなければ今より楽に過ごせていたのかもしれないのに、などとたまに思うが今さらしかたのないことではある。ここは「若さゆえの過ち」とか「人間力が向上して少しはまともになった」とか「おもしろけりゃええやんけ」と全肯定することにして、雌伏のときを大いに楽しみたいところ。ここまで書いたがどうもやけくそではないにしても無理やりな感じが否めない。なんだかんだいっても元の道に戻りたいのか。ともかくそれもこれも全部ひっくるめて模索中。

2005.10.09

折に触れる

 ラジオでパキスタン北東部を震源地とする地震のニュースを聞いた。昨年の年末から世界各地で自然災害が相次ぎ、本当に転換期なんだなと思う。被害にあった人々はそれどころではないだろうが、いろいろなことを思い出す。

 アフタヌーンを買い忘れていたので、近所の書店に買いに行った。売り場は小さく雑誌・マンガメインの典型的な「街の本屋さん」なのだが、置いてある書籍がなかなかつぼを心得ているのでたまに利用している。その棚を見渡していると斎藤 孝の『孤独のチカラ』(パルコ出版局)が目に入り、ぱらぱらとめくってみた。今まで読まず嫌いで氏の著作をほとんど読んでいない自分だが、今回は少し見直した。テーマの立て方と切り口がうまい人なんだろうと思う。あとはそこに共感するかどうか。

2005.10.08

知らぬが花?

 てっきり行かなくてもいいと勝手に思っていたある資格の講習に、来週行くことになっていることを聞かされる。今週来週とまたいそがしくなりそうだ。気がついたら10月。9月は早かった。今年もあと3か月か。

 昨日帰ってくると、アパートの郵便受けが集まっているあたりに貯水槽の調査結果のお知らせが張り出されていた。水質上、管理上ともに問題なしとということらしい。ではにおいの原因は何なのか。水道管周辺にゴキブリの巣でもあるのか。それともアパート全体がにおいがこもりやすいからなのか。毎朝同じ時間に異臭が発生するのはなぜなのか。考えてもわからないことだらけだ。

2005.10.04

犬も食わないとはいえ

 夜中近所のどこかの家から女の人の夫を責め怒り狂う声が聞こえてきた。今までたまりたまっていた不満があるきっかけで爆発したのだろう。不快ではあるがしかたのないことでもあるし、実家でも似たようなことが多々あったことを思い出す。自分ならそうしない、そうならないと思うが、往々にして人は自分の無意識に負けて同じ道をたどりがちだ。それでもずれに気づき補正できるぐらいには敏感になっておきたいと思う今日この頃。

 そんなことを今朝起きて書いていたら、隣の住人の目覚ましがKISSの曲だった。朝からそれかよ。家に泊めた友人が朝からメタルを聞き始め、怒鳴り込んだ葉加瀬太郎の気持ちがわかるような気がする。

2005.10.03

物思いにふける秋の月

 昨日は朝職場で他社の現場さんの一万円札と財布、免許証や保険証が入ったパスケースを見つけた。一瞬懐に入れようかと思ったが、さすがに思い直してその会社の責任者の人に「危ないので」と本人に渡してもらうことを頼む。放置できるその神経を疑うよ。酒の飲み過ぎで頭がおかしくなっているんじゃないだろうか。職場とはいえ油断しすぎだ。

 怒濤のような仕事を連日の遅くまでの残業でなんとか片づけてきたが、それも来週から少しは楽になるはず。ある心配も急場しのぎながら対策を施した。昼間むずかしい、行けないかもしれないと返したメールに、仕事が終わって今から行けると改めてメールを送る。向かう途中にある光景が頭に浮かび、それは現実のものとなる。詳細は心の中にとどめ、若干の心残りもあったが多くの人を巻き込んでタイミング良くことが進んだ。今日の午前中、陽射しが照りつけOLが闊歩する中で駅へとひとり歩く道はある意味新鮮で、コンビニで立ち読みした『ホムンクルス』最新巻の内容が頭にちらつき、つい自分の立ち位置について考えてしまった。

2005.10.01

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