神田川生活に

2006.4.8〜2008.2.29

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過去に別れを

 朝アパートを出て少し歩いたところで、いつも肌身離さず身につけていたローズ・クオーツのネックレスがすり抜けるような音がしたのであわてて首に手を当てた。ない。服のどこかに隠れている様子もなく、あたりにも落ちていない。引き返してもない。単に落としたものを見つけられなかっただけかもしれないが、自分に別れを告げたのだろうと勝手に解釈して駅へと向かった。

 仕事中や部屋に戻ってからも首に手をやっては不在を思い出していた。それもまたじき慣れるのか。ともかくも明日から8月。新たなる始まり。

2006.07.31

消えない炎、同一化

 あるきっかけから今までおとなしくしていた欲求がにわかに活動を始め、願望が展開してきたので飲まれないように観察していた。以前はその実現不可能な願望が現実のものになればまともな社会生活が送れなくなると思っていたが、そうはならず別の人生が開けるだろう。欲求を追っていくと根本にたどり着いたような気がした。

2006.07.30

あの坂をのぼれば

 仕事帰り、電車に揺られながら急に車内の照明をまぶしく感じた。そういえば今日は金曜日だったなとか、もうすぐ8月だなと今さらのように思い出す。あともう少し。

2006.07.28

一期一会とはいえ

 体調はおかげさまで持ち直してきた。ときどきお膳立てされたようにことが運ぶということがある。偶然が重なってちょっとおもしろいことになった。縁は異なもの味なものというがいつでも縁をとらえて活かせる人でありたいもの。

2006.07.22

ミクロの戦い

 以前からひそかに思っていたことに、なぜ風邪を引くと鼻水が黄緑っぽい色になるのか、という疑問がある。試しに検索してみたら、ウィルスの侵入などにより免疫機能が発動すると透明な鼻水は白や黄色に染まり、バクテリアが増殖すると緑色になるそうな。そうだったのか。では唾が増えるのも異物排除と関係があるのだろうか。ともかく今日は早く帰って毛布にくるまって寝ようと思いつつ、帰りにしようと思っていたことを電車に乗ってから思い出す。途中でなんとなくバナナを買って帰った。

2006.07.20

油断大敵

 冷房の復活により事務所は打って変わって涼しくなりむしろ寒いくらいだ。天気の方もそろそろ梅雨明けかというときに、今までどこでさぼっていたのか月曜から雨が続いている。そして今日は朝から鼻をかみまくっている。涼しくなったはいいが、いやはや。

2006.07.19

永劫回帰

 しみじみしたあと中野ブロードウェイの書店で、ちょうど2週間前に立ち読みした雑誌と同じ人が出している別の雑誌にもCoccoのロングインタビューが載っていたのでとりあえず立ち読みした。脳内直結型で独特なキャラだとは思っていたが、無鉄砲かつむだに(といっては失礼だが)男気あふれているところがすてきだ。やっていることは全然違うのだが同志と呼ばせていただきたいと思ったり。

 他の本を何冊か立ち読みしたあと下に降りると、突如エイサーの人が練り歩いてきた。そういえば中野チャンプルーフェスタという横断幕があった。沖縄では旧盆に行われるものらしいが、ちょうど関東では新盆だった。太鼓に興味を奪われつつも事態が飲み込めず、張り紙でやっと納得する。試しに主会場のサンプラザに行き、そのまま休憩しているといかにも沖縄人といった風情の人に声をかけられた。去り際にお辞儀されて握手を求められる。日に焼けた分厚い手で、近所の人に会いに来たような気軽さだった。

2006.07.16

回り道

 その昔、自転車をこぎながらよくCoccoの歌を口ずさんでいた。

この目さえ
光を知らなければ
見なくていいものがあったよ
からだが
あなたを知らなければ
引きずる思い出もなかった
「雲路の果て」

 でもそれがなければ今の自分は存在しなかったんだよなあとしみじみ。

2006.07.16

ぐだぐだ

 冷房は昨日修理の人が来て、復活したようだ。自販機相手に右手を亀裂骨折した現場の人がいて、これからは事務所の人だねとからかわれていた。以前その人を事務所に上げるという話があり、かつての経験から本人は断固として拒絶したと聞いたことがある。今回も本当に嫌そうだった。彼女からは骨折に対して「言葉がない」とメールの返信があったそうな。案外そんなものなのかもしれない。

 緊縮財政実施中でいろいろ控えている。欲求不満も感じているが、自分や生活を見つめ直すいい機会と思っている。だがどうにも手持ちぶさたなのは自分が「これ」で生きていくという確信がないからなのか。今の仕事をずっと続けるのならそれもいいのかもしれないが、そう思った時点でこわくて考えを先に進められない。

 これというものがあるようなないような。気づいたら気づいたでまた別の問題があるのか。まあやらない理由やできない理由をいじくりまわしてもしかたない。やるかやらないか、やりたいのかやりたくないのか。今は「いけばわかるさ、迷わずいけ」か。もとはこちら。

2006.07.16

激しい差

 いろいろと準備をしてきた人たちの予想を裏切り、朝出勤すると冷房が今まで以上に稼働していた。他の人がどこかからモーターを見つけてきて取り替えたそうな。だが温度調節はできても風量の調節ができないらしい。今度は冷えすぎると文句が続出。勝手なものだが、なかなかちょうどよくはいかないものだ。やはり修理待ちか。ともかく助かった。

2006.07.14

ビールの季節

 以前から調子が悪かった職場の冷房がついに使えなくなり、事務所の中は蒸し風呂のようだった。冷房が別系統になっているところは大丈夫なので廊下の方が涼しいと皆口々に言い、一時的に他の部屋へ逃げたり昼休みは涼みに行く人も多かった。事務所の中でもまだましなところと生ぬるい空気がたまっているところがあり、この日ばかりはさすがにTシャツで仕事していた。見かねた人たちのアイスの差し入れに助けられた感じ。モーターがいかれているとのことで、明日も灼熱地獄になりそうだがさて。

2006.07.13

感情の彩

 宇仁田ゆみ『アカイイチゴシロイイチゴ』読了。『マニマニ』の番外編が入っているということで以前買ったが、読み終えてなんだかむなしくなってしまった。期待はずれとかそういうことはなくむしろ逆。

 やけに盛り上がって楽しんだイベントが終わったあとのせつなさというか。影響されやすいせいかやけに人恋しくなってしまった。「ハナサキキス」の後記で「10代の人のお話は、大人ではありえないようなドキドキ感を描けるのが魅力」と書いていたがまさにその通り。現状は「プラッチックディナー」の方が近いし。依存できる相手がいるわけでもなく、そんなに不満たらたらでもないが気持ちはよくわかる。

2006.07.09

策士、策におぼれる

 最初はやめようかと思ったが結局この前買った、『DEATH NOTE』の最終巻をついに読んだ。あんまりネタバレのようなことは書きたくないが、あれはあれでよかったんだろう。だが自分としては潔く死んでほしかった。あの慢心ぷりと往生際の悪さからそれはないだろうし、逆に本当に潔く身を処したらかっこよくなりすぎる。あとの展開がむずかしく、しまりがなくなる気がする。ここは落差を強調して見苦しさを印象づけたかったのかもしれないが、やはりね。いや、単に死に際がみっともないのが嫌なだけだ。しかしリュークは最後までリュークだったな。

2006.07.08

起こるべくして

 昨日は七夕だった。それらしいこともせず、帰ってすぐ寝た。工事が土日祝日関係なく入れられるようになって久しい。ついに今月から発注も土日関係なく送られるようになった。NTTには各社共同で抗議しているそうだが、いずれにしても土曜日の発注は受け入れる。同僚Mからの打診もあり、今日から毎週土曜日は午後出勤することになった。同僚は図面作成に専念したいし、自分の管理下にあることでもある。午前中が空くなら受け入れるにやぶさかでない。

 めずらしくすぐにでも帰れそうだったので、職場の人の誘いに乗り、仕事柄毎日のように電話をしているNTT東日本―東京南の基本設計の人たちと4人で秋葉原で飲んだ。駅前の変わり様にびっくりしつつ、店探しに手間取る。飲み始めてからほとんど仕事がらみの話ばかりしていたような気がするが、たまにはいいだろう。本当に午後からにしてよかった。

2006.07.08

思いつく

 ブックオフに本を売りに行ったとき、『GUNSLINGER GIRL』の残りの巻があったのでとりあえず立ち読みする。途中泣き出しそうになりなんとかこらえた。他の人はどうか知らないが、どうしてこのマンガは自分の琴線に触れまくるのか。店を出たあと歩いていたら、そのうち額の奥あたりが振動してきたよ。

 諸々の用事を済ませたあと、auを解約する。端末はけっこう気に入っていたがなにしろ使わないし、契約を続ける理由もなくなった。結局ウィルコム一本に戻る。それにしても「neon」消えるの早すぎ。カウンターの人によればだいぶ前に生産中止になったそう。発売からたぶん半年も経ってない。人気が集中するかと思われたが、意外に売れなかったのか。なんだか惜しい。

2006.07.02

あっさり

 近所の本屋にアフタヌーンを買いに行った。ちょうど「+DESIGNING」という雑誌が目にとまって衝動買いする。なにせ特集が「文字」。昔からデザインの中でも文字やタイポグラフィが大好きだ。なんだか知らないがわくわくする。

 店を出ると、にわか雨。前から気になっていた近くのそば屋に行く。最後までうまかった。次からここでいいよ。まわりに食べるところはたくさんあるが、なかなかいつも行きたいと思わせるところがなかった。なんだよ。これじゃまるっきり灯台もと暗しというか「青い鳥」の結末みたいじゃないか。

2006.07.02

距離を縮める

 まあ今まで必要なものは必要なときに手に入ってきたのだから、今回も真に必要になったときに現れると考えればいいのかな。いたずらに不安に追い込んでもしかたがない。

2006.07.02

方向性

 結局どうしたいのかなんだよなあ。そこが確信できれば。このままでは糸が切れたたこだよ。

2006.07.01

はじらい

 6月を水無月と呼ぶのは有名だが風待月(かぜまちづき)ともいうらしい。名前に聞き覚えはあったが、6月を指していたのか。始終風を待っているような自分の状況。いろいろな意味で。

 7月は文月以外には七夕にちなんで愛逢月(めであいづき)と呼ぶそうな。すでに夏の扉は開け放たれてこれからが本番。夏といえば「浴衣で花火大会」「海辺でのバカンス」「燃え上がるような恋」といったありきたりなイメージが浮かぶが、「愛逢月」には濃密ながらもどことなく抑えた感じがする。

2006.07.01

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