神田川生活に

2006.4.8〜2008.2.29

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偉大な火

 思うところあって今日買ったキャンドルに火をつけてたまにながめたりしている。小さな炎のゆらめきがかわいくて「ハウル」のカルシファーをなんとなく思い出す。最初アロマキャンドルにするつもりだったがしなくてよかった。見つめていると気が澄んでくる。元旦を迎えたあと火が消える予定。ともした瞬間に熱さと空気の流れの変化を感じた。そりゃそうか。

2006.12.31

意外な冒険

 午前中に近所の駅前を通ると消防車が近くに止まっていて、駅員が住民に何か説明していた。そのときはたいして気にも留めなかったが、いざ地下鉄に乗ろうと他の駅へ行って初めて事の重大さを認識する。変電所のトラブルでケーブルが焼けてしまい、方南町方面だけでなく新宿・荻窪間の運行ができず、復旧の見込みがまだ立っていないという。だから消防車がいたのか。ひとまず振替乗車票をもらってJRの駅へ向かう。大晦日にこれかよ、と思ったがむしろ平日でなかったことに感謝すべきか。運というものに思いをはせてしまったり。

 新宿に行き、なんとなく行動するうちにいろいろ思い出したのでついでにすませる。すっきり。だから新宿に行きたかったのか。そろそろ帰ろうと駅に向かうと、また振替乗車票をもらうことになりJRの改札口へ向かってふと足が止まる。そこで迷った末にバスで帰ることにした。停留所でルートを見ているとなんとかなりそうだったので、停車中のバスに乗る。満員のバスから降りて周囲を見回すと見覚えがあるようでない。歩き始めて気づいた。ここ同じ地名でも中野区ではなくて渋谷区だよ。またやってしまった。何年かぶりに。

 となると帰りに寄ろうと思っていたスーパーを通るはず。ちょうどよかったのか。それっぽい方向に歩き続けると、かつてガードマンをやっていた頃、夜中どこかからか歩いてきて絶対通ったと確信できる光景が現れ、しかしそれがどういうルートだったかは覚えていないので歩き続けるうちに見えてきたコンビニに入った。地図を探すと以前よく立ち読みしていたコミックスの続刊が並んでいたのでとりあえず読む。読み終わって地図を見るが情報が足りないのでよくわからない。あきらめて店員に聞く。その前に何か買う。店員によるとまっすぐ行くと目的のスーパーがあるらしい。

 言われた通りに歩くと見覚えのある風景が現れてスーパーに着いた。ありがとう。買い物を済ませてそば屋へ向かう。大晦日ということでメニューが制限されていていつものやつは頼めなかったがそれもまたよし。今日はひたすら歩き回った。部屋に戻ってラジオをつけると丸の内線の復旧見込みは午後8時以降らしい。おつかれさま。

2006.12.31

欲望に振り回された日々

 今年は例年にもましていろんなことがあった。完全に吹っ切れていないこともあるが、一通りおさまるところにおさまっておかげさまで無事に年を越せそうだ。自分には何ができるんだろうと思いつつ、2006年もあと一日。よいお年を。

2006.12.30

せつなさ注意報

 過熱した気持ちをなんとか紛らわせたところへ高波が来てさらわれる。ドリカムの「WINTER SONG」が頭の中でイントロから流れてむやみに気分を盛り上げる。自分にどうしろというのか。とにかくおぼれないようにしないと。現場は30日まであるが、今年の出勤は明日が最後。本当にあれからもう1年たってしまったのか。

2006.12.27

歳末降り尽くし

 雨がずっとその勢いを弱めずに降り続いている。何が雨をそんなに降らせているのか。この辺は雪の気配すらない。

2006.12.26

世代越え

 だいぶ前から唯一の購読雑誌となってしまっている「アフタヌーン」2月号に付録として創刊20周年記念完全保存版オールスターサイン色紙BOOKなる小冊子が付いてきた。このマンガ意外に昔からやっているんだなとかこの人が出てきたあたりに読み始めたんだなとけっこう楽しい。なにげに同世代が多かったりして、やはり『寄生獣』から入った人が多いのか。

 高2か高3のときにあるコミックスからその存在を知って以来、大学に入って本格的に読み始めたわけだが、そう考えると実は読者歴長いな。マンガを買い始めたのが遅いからかぶりまくっている。以前と比べるとさらにオタク色が強くなってアレな部分もあるがここまで隅から隅まで読んでいる雑誌もめずらしい。自分の場合。

2006.12.25

借金取りに励まされる

 昔の過ちでこさえたローンの支払いが派遣元の事情により滞っている自分だが、電話で見知らぬ人に励まされた。いろいろ大変だろうけどがんばってな。借金はしない方がいいよ。来年はいい年になるはずだから。一言よけいだが、なんだかしみた。本当にいい年になってほしいよ。

2006.12.24

隣人

 少し前から隣人が入れ替わっていた。前の住人はどうしたんだろう。携帯電話の請求書がえらくたまっていた。奥の隣部屋と自室の斜め下の部屋だけが、このアパートに引っ越してきてから住人が変わっている。おっさんじいさんが住み続けて若者が入れ替わる。今度の住人は少しおかしい人なのか、ずっと何かぶつぶつ言っていたりよく突飛な行動をする。それは自分の妄想で本当は単に無知だからなのかもしれない。まだ正式に入居したわけではないらしい。

 失礼ついでに書くとこのアパートに引っ越してくる人はろくな人がいないような気がする。ある意味しかたないのかもしれないが、変なものを引き寄せていないか不安だ。完全に自分のことを棚に上げている。よけいなお世話だな。

2006.12.24

脳が酒漬けな

 昨夜は思いついてひさしぶりに飲みに行った。時期が時期だから何かやっているだろうと思ってどきどきしながら階段を上ったら鍋パーティ状態だった。ちょうどよかった。常連とその友達とそのまた友達。女の子がみんなかわいかった。それぞれ違った意味で美人。まあ自分の好みに合わないだけで女の子は本当はみんな美人なのかもしれない。唯一彼女連れで来ていた人はまわりからさんざんもったいないとからかわれていた。確かにもったいない。長沢まさみに似ているが本人よりかわいいし、何よりキャラクターがよすぎる。酔っぱらったときの香ばしさも愛らしい。

 差し入れたワイン入りチョコレートは喜んでもらえたようで自分としてもうれしい。ただ気分を悪くした人がひとりいて少し責任を感じてしまった。多少飲んでいたとはいえよっぽどアルコールだめな人なんだなと思っていたら、男がたくさんいるのに慣れていなくて緊張したせいもあるらしい。いるのか、いまだにそんな人。たまに耐えるような硬い表情をしていたのはもしかしたらそのせいか。着物がよく似合って高級料亭の若女将という感じ。昔の彼女にそっくりとくり返すTさんと並べてみたら本当にやくざの若頭と組長の娘という形容がぴったりだった。

 Tさんは昔の彼女にトラウマや執着があるようで、いなくなると水を得た魚のようになった。彼が当人を目の前にしてブログを読み「オカズにはならないけど酒の肴にはなる」と言い、他の人が「本とか読んでなさそうなところがいい」「文章に嫉妬する」と言った女王様のエロと変態の日々を自分も読んでみた。うまい。リズムがいい。引き込まれる。ちょっとくやしい。実は近所っぽくてびっくり。

 写真を仕事にしている男女の会話に加わって、ああやっぱりあのとき雑誌の編集部でバイトしとけばよかったと思ったり、今年の1月に他の店で初めて会った早稲田の院生くんがたまたま現れてひさしぶりの再会を喜んで思い出話に花が咲いたり。西洋中世史という専門を活かさないのはもったいないと言われるが自分にどうしろと。言いたいことはわかる。実はひとつしか違わなくてびっくりしたが、しぐさがどうも気になる。本人は意識していないかもしれないが、ヴィジュアルのせいか妙にきざっぽく見えるのだ。

 なんだかんだいってまたしても後かたづけまで手伝ってしまった。Tさんの言うあれやこれやに、自分が好きな人が自分を好きになってくれればそれでいいということですよね。と返して自分に突き刺さる。おっ鋭いね、と言われるが結局そこに行き着くんじゃないの。とりあえずもうひとり残っていたカメラマンくんの提案した温泉、行きたい。行けるものなら。

 朝から何度か目が覚めて体は起きていても頭がうまく働いていない状態で惰眠をむさぼっていた。このまま死んだら楽だろうなとかやっぱり薬がいいなとか死んだら何日後に発見されるんだろうななどと思い浮かべていたが、うだうだしているのも飽きてきたので窓を開けて陽の光を浴びた。昼になってようやく落ち着いてきた。

 セロトニンやドーパミンが足りなくなってきているのか。ひとつ言えることは酒を飲んで帰ってきたらよけいなことはせずに素直に寝よう。むだに傷口を広げなくてもよろしい。最近だめ度が増してきている。来年は今までをふまえて自分がどうしたいのかさらに向き合わされるから逃げたいのか。何をもって記憶されたいか。

2006.12.24

昼下がりの昼食

 とりあえず飯炊き用の小さな土鍋でいろいろ混ぜて米を炊いた。ひとまずすっきり。やはり米は偉大だ。

2006.12.23

この手を離したらもう会えないよ

 もう少し後に回そうと思ったがせっかくなので大掃除をした。

 終わったあと出かけるのをやめてパソコンに向かっていたら宅配便が届いた。再配達を頼もうにも電話がまったくつながらなかったのでちょうどよかった。やっぱりあれか。年末だからというよりは明日が日本ではクリスマスだからなのか。

 最初歌詞がよく聞き取れなくて今までひそかに気になっていた曲がやっとわかった。SEAMOの「マタアイマショウ」。今さらだが同じこと気になってた人がたくさんいるんだな。ラジオから流れる曲の数々にただでさえ気分が浮き沈みをくり返しているのによけいせつなくなる。だったらラジオを消して外に出ればいいわけだが、振り回されているうちは変わらないか。

2006.12.23

ひさしぶりの悪夢

 明け方に半分目が覚めた頭で、首を切られる夢を見た。仕事云々ではなく、文字通りの意味で。さんざん精神的に抵抗したのち女にもはやこれまでと観念してやけに切れ味の悪い物を首に受ける。鋸のように引かれていると目覚ましにしている音楽が鳴り始めた。その瞬間ほど救われたと思ったことはない。本当なら起きるところだが、衝撃が強すぎてそのまま寝直した。こんな夢を見るとはよっぽどストレスがたまっていたのか。

2006.12.19

そこに至る過程

 ふと2001年と2004年と2007年の同じような時期に同じようなことをくり返していることに気づく。見事に3年周期。まあ2007年の場合はあくまで予定だが、本当なら今の時期ではなくもっと早くにしたかった。こうなるように仕組まれていたというのは勘ぐりすぎだろう。時機が熟すまでに必要だったのか、自分にわからせるためか。

「ある事を真剣に三時間考えて、自分の結論が正しいと思ったら、三年かかって考えてみたところでその結論は変わらないだろう」(フランクリン・ローズヴェルト)

2006.12.18

先行きに対する期待と不安と、人恋しさと

 昨日の職場の忘年会は悪くなかったが、どうにも気分が落ち気味。もうあれこれ心配してもしょうがないんだから腹をくくるしかないんだろうな。

2006.12.17

思い出すこと

 2000と刻まれたコルクを見て今までの諸々を思い出す。自分の欲するところを知る、か。結局のところそれに尽きるのかもしれないな。

2006.12.15

冷たい衝動

 とあることで思い悩んで多少うつ気味になっていたが、なんとか持ち直した。むやみに抱え込むよりもお任せした方が案外いい方向に行くもので、思いこみはしかたないとしてもよけいなこだわりはいらんということだな。昨日の夜は無気力でめずらしく死んでもいいかと何度か頭に浮かんだりしていた。今さらながら体や習慣、あるいは本能的欲求に助けられている部分が大きいのかと思い当たったり。

2006.12.13

露呈

 あほなこと書いている場合じゃなかった。今日という今日は自らの失態で迷惑をかけまくった。やはり油断大敵。目を覚ませということか。自覚が足りないな。

2006.12.11

コロンブスの卵とプラシーボ

 最近ワインばかり飲んでいて愛情を注いでいるせいなのか、ピルスナータイプのビールが受け付けなくなってきた。受け付けないと書くと語弊があるが、部屋で飲む限りでは。去年の10月あたりにワインはもういいとか書いていたはずだが麻痺でもしたのか。

 昨日買った本は拾い読みしているだけでも十分おもしろい。いちいち引用しているときりがないのでやめておくが、長く遊べるおもちゃを手に入れた子供のような心境で、著者と一献傾けてみたいような気がする。

2006.12.10

千の夜をこえて、決意の朝に

 ラジオから流れるAqua Timezの曲にはげまされてしまったり。スーパーからの帰り道、なんとなく短歌が詠みたくなったり。途中で『脳はなにかと言い訳する』(池谷裕二、祥伝社)購入。明日じっくり読もう。ストレスには逃げ道が必要だ。

2006.12.09

千ノナイフガ胸ヲ刺ス

 抱きしめたい。といっても相手がいないが。あれやこれやと思い出して詮無いことに頭を悩ませた帰り道。延々ループの回り道。

2006.12.08

感謝御礼

 とりあえず今朝近所の神社に行って来た。

2006.12.06

「原動力は愛情」

 もしかしたら例外もあるかもしれないが、人は心臓が止まると生きていけない。死んでしまう。そこまではいい。だが「その心臓を動かすものは、愛」なんて自分には言えない。さらりと言えるなんてすげぇなと思う。生きているだけで奇跡とはよくいったもの。それにしても「きせき」とは本当にダブルミーニングしやすい言葉だ。

2006.12.04

欠乏感

 もらった「甘栗むいちゃいました」を食べたあと、ワインを飲んだらかなりいい感じだった。栗って赤ワインに合うのか。それともこのワインだけか。以前ラジオでパリの日本人スイーツ職人(パティシエという言葉はぴんとこない)が冬は何といってもマロン、マロンははずせませんと言っていたことを思い出す。それはまた違う話か。飲んでいたワインはスペイン産。最近飲んでばかりだ。

2006.12.03

生きる

 いっそのことこのまま予想を裏切り続けてくれた方がおもしろいかもしれない。この先どうなるかわからないが、ひとまず最後まで見届けてみようかとふと思った。

2006.12.01

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