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in the still of the night

不思議な夜だった
素直に眠ればいいのに
何するともなく起きていた

物思いにふけってみる
棚から本を一冊取りだした
読み返してささやかな幸福感にひたる
まだ降りてこない
何が?
そうだ
待っている

静寂が心地よくて
目を閉じれば
静けさを司る蟲の大群が
見えない光の川となって頭上を流れていく
意識はどこか深いところへ沈んでいくけれども
降りてこない

待っている
キーを押して
この静寂が壊れる前に
早く


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