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都市にはまた、多くの宿屋や居酒屋、娼家があった。たとえば14世紀前半に南フランスのトゥールーズ(人口2万人)では、70の旅篭・旅館があった。1416年のブリュターニュのドルでは、3000人以下の人口に対して51を数えた。また13世紀のパリには4000の居酒屋があったといわれている。 そうした犯罪や暴力に対する治安維持のためのさまざまな条例もまた14世紀以来さまざまな内容をもって公布された。たとえば、15世紀トロワの都市条例は次のように宣告している。「いかなる身分の者も、ナイフ、剣、短剣、棒を持って町を歩いてはならない。違反した場合はそれらを没収し、10スーの罰金の支払いを命ず。ただし、国王の官吏だけは武器をもつ権利を有する」。 |